山口県周南市の集落で2013年、近隣住民5人を殺害したとして殺人と非現住建造物等放火の罪に問われ、死刑が確定した保見光成死刑囚(69)が山口地裁に再審請求したことが14日、分かった。地裁によると、請求は12日付。
保見死刑囚は起訴後の精神鑑定で妄想性障害と診断され、公判で責任能力が争点となった。一審山口地裁、二審広島高裁は完全責任能力を認め死刑を言い渡した。
最高裁第1小法廷も今年7月の上告審判決で「動機の形成過程に妄想が影響しているものの、自らの価値観に基づいて犯行を実行した。妄想が犯行に及ぼした影響は大きくない」と指摘し、死刑囚側の上告を棄却した。