皇位継承に伴う伝統儀式の大嘗祭の中心儀式「大嘗宮の儀」が14日夜から15日未明にかけ、皇居・東御苑で皇室行事として行われた。天皇陛下は米、アワや酒などを神前に供え、国家、国民の安寧と五穀豊穣(ほうじょう)などを祈られた。
陛下は、約90メートル四方の敷地に40近くの建物が並ぶ大嘗宮の廻立(かいりゅう)殿で身を清め、「御祭服」という白絹の装束に着替え、14日午後6時半すぎに悠紀(ゆき)殿の外陣に入り、「悠紀殿供饌(きょうせん)の儀」が始まった。
白の十二単(ひとえ)姿の皇后さまも帳殿に入り拝礼した。皇后さまの退出後、供え物の「神饌(しんせん)」が悠紀殿に運び込まれた。
続いて陛下は悠紀殿奥の内陣に入った。宮内庁によると、陛下は灯籠の明かりの中で、伊勢神宮の方を向いて御座に座り、悠紀地方(東日本)の栃木県で今年収穫された米、アワの飯と、白酒(しろき)、黒酒(くろき)、海産物などの神饌を皇祖神とされる天照大神と神々に供えた。拝礼して御告文を読み上げ、自らも飯と酒を口にした。