拉致42年「腹がたつほど長い年月」横田早紀江さん会見「絶対に元気に違いない」

横田めぐみさん(行方不明時13歳)が北朝鮮に拉致されてから15日で42年となるのを前に、母早紀江さん(83)が14日、自宅のある川崎市内で記者会見した。「42年というのは言うのも腹がたつほど長い年月。子どもたちを早く取り返してほしい」と一刻も早い帰国の実現を訴えた。
めぐみさんは新潟市の中学1年だった1977年11月15日、下校途中に消息を絶った。元工作員の証言で拉致疑惑が浮上したのは97年。それからも20年以上が過ぎ、家族会は高齢化が進んでいる。早紀江さんは「なぜこんなに大事な問題がいつまでも終結にならないのか。早く知恵を出して、本気になって行動を起こして」と政府に対応を求めた。
この日誕生日を迎えた父滋さん(87)は体調がすぐれず入院中で、リハビリに励んでいる。2人でめぐみさんの写真を見つめては「一目会うまではがんばろうね」と励まし合っているという。
中学生だっためぐみさんは先月、55歳になった。早紀江さんは「13歳までしか育てていないが、(めぐみさんの)強さや優しさという本質は失わないだろうと信じて今日まで来た。絶対に元気に違いないと思っています」とメッセージを送った。【木下翔太郎】