鹿児島県出水市で大塚璃愛来(りあら)ちゃん(4)が死亡し、璃愛来ちゃんを殴ったとして母親の交際相手の建設作業員、日渡駿(しゅん)容疑者(21)が逮捕された事件で、日渡容疑者が周囲に「しつけでげんこつをした」と話していたことが、関係者への取材で明らかになった。ただ日常的な虐待は否定し、死亡した時の状況は「風呂場で目を離したら溺れた」と説明したという。
関係者によると、日渡容疑者は、璃愛来ちゃんと20代の母親が今年7月に同県薩摩川内市から出水市に転居して来てから、自身の実家に近いアパートで同居を始めた。
日渡容疑者は8月28日午後、「風呂場で溺れた」と言って、自分で市立出水総合医療センターに璃愛来ちゃんを搬送。だが既に心肺停止状態で、夜には死亡が確認された。璃愛来ちゃんの体にたたかれたような痕が複数あったことからセンターが県警に通報。県警は司法解剖などの結果、27日夜に瑠愛来ちゃんの頭を拳で殴っていたとして、31日に暴行容疑で逮捕した。
県警によると、日渡容疑者が暴行したとされる27日と璃愛来ちゃんが死亡した28日は母親がいずれも不在で、自宅にいたのは容疑者と璃愛来ちゃんだけだったという。【菅野蘭、林壮一郎、清水晃平】