京都市伏見区の「京都アニメーション」第1スタジオで35人が死亡した放火殺人事件で、青葉真司容疑者(41)(殺人容疑などで逮捕状)が危険な状態を脱し、意思疎通ができるまで回復したことが捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、青葉容疑者は医師らの問いかけの内容を理解し、うなずいたり、首を振ったりして意思表示ができる状態になったが、話すことはできないという。京都府警は5日、こうした回復状況について遺族らに説明を始めた。
府警は、容体の回復を待って青葉容疑者を逮捕する方針だが、取り調べを受けられるようになるには相当の時間がかかるとみられる。
青葉容疑者は7月18日朝、スタジオに玄関から侵入。ガソリンをまいて火をつけ、35人が死亡し、34人が負傷した。直後に警察官が身柄を確保したが、全身に重度のやけどを負っており、京都市内の病院に搬送。2日後に大阪府内の病院へ移送されて集中治療室(ICU)で皮膚移植などの治療を受け、呼びかけに目を開けるなど少しずつ回復に向かっていた。