成田空港(千葉県成田市)の開港以来の累計旅客数が21日、11億人を達成した。
成田空港は1978年5月に開港し、累計旅客数が1億人になるまで9年10カ月かかったが、10億人から11億人までに要したのは2年4カ月。近年は海外の旺盛な訪日需要や格安航空会社(LCC)の伸びを背景に旅客が増加傾向にあり、2018年度の旅客数は前年度比5%増の4317万人と4年連続で過去最高を更新した。
この日は記念式典が開かれ、成田国際空港会社の田村明比古社長は「この上ない喜び。来年は東京五輪・パラリンピックが開かれ、安全で安心、快適な空港として外国のお客様をお迎えしたい」とあいさつした。
11億人目の旅客になった東京都三鷹市の会社員、近藤敬秀さん(32)は今月30日の結婚記念日を控え、妻泰夏さん(32)と長男路生ちゃん(4)の家族3人でオーストラリア・パースを旅行する。近藤さんは記念品を受け取り、「成田空港の利用は7回目で、ラッキーセブンです。外国からの旅行者が使いやすく、日本にまた戻ってきたいと思ってもらえる空港をつくってほしい」と期待を寄せた。この日、空港を利用する旅客にはサクラの木でできた箸が3000人に配られた。【中村宰和】