福島県警は19日、台風19号の被災地域を狙った窃盗事件が未遂を含め18日までに20件、なりすまし詐欺の予兆電話が3件発生したと発表した。悪質商法に関する相談も寄せられており、県警は戸締まりの徹底や警察官をかたる電話などへの注意を呼びかけている。
窃盗事件は郡山市が最多で、次にいわき市が多かった。内訳は空き巣5件▽タイヤの盗難6件▽片付け作業中の盗難3件――など。片付けの際、無施錠の車に置き忘れた財布などを狙われるケースがあったという。
また、警察官や金融機関職員、県庁職員をかたる人物から「浸水で流されたカードが詐欺グループに使われた」「台風19号の特別支援金がある」などとして、カードの暗証番号などを聞き出そうとする予兆電話が発生。被災した家屋を訪問して、ごみの回収で高額な料金を請求する業者や、市職員を装って「片付けを有料で手伝う」と声掛けする人物もいるという。【寺町六花】