三重県伊勢市を訪問中の天皇、皇后両陛下は22日、伊勢神宮の外宮(げくう)で、即位の礼と大嘗祭(だいじょうさい)を終えたことを報告する儀式「神宮に親謁(しんえつ)の儀」に臨まれた。天皇陛下は約290メートルの参道を2頭引きの儀装(ぎそう)馬車で移動した。上皇さまが天皇即位後の同様の儀式で伊勢神宮で乗車して以来、29年ぶりの使用だった。
陛下は天皇専用の装束「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」に身を包み、正殿で玉串をささげて拝礼した。皇后雅子さまは十二単(ひとえ)姿で参拝した。
宮内庁は儀装馬車を4台(1~4号)所有する。陛下が乗ったのは1928(昭和3)年製造の2号馬車で、えび茶色の漆塗りの車体に、菊葉や唐草の模様があしらわれている。59年の上皇ご夫妻の結婚パレードでも使われた。同庁は馬に取り付ける革製ベルトを新調し、車輪を塗装するなどした。雅子さまは馬にアレルギーがあるため車を使った。
1号馬車は昭和天皇の即位の礼(28年)で使用された。4号馬車は、新任の外国大使が信任状を陛下に渡すために皇居を訪れる際に使われている。
両陛下は23日午前に皇室が祖とする天照大神(あまてらすおおみかみ)をまつる内宮(ないくう)を参拝し、同日夕に帰京する。【和田武士】