兵庫県尼崎市で指定暴力団神戸山口組の幹部が自動小銃で撃たれて殺害された事件で、現場から車で京都市内に逃げ、公務執行妨害容疑で逮捕された山口組関係者の朝比奈久徳容疑者(52)が京都府警に「(別の)神戸山口組の事務所を襲撃するため京都に来た」などと供述していることが、捜査関係者への取材でわかった。抗争状態にある神戸山口組側を連続で襲撃する計画だった可能性があり、兵庫県警は29日、朝比奈容疑者を殺人容疑で再逮捕する方針。
また、朝比奈容疑者は今年8月に覚醒剤取締法違反(使用)で岐阜地検に起訴され、事件当時は保釈中だった。今月29日に岐阜地裁で判決を受ける予定だった。
京都、兵庫両府県警によると、尼崎市神田南通の飲食店前で27日午後5時5分頃、神戸山口組の古川恵一幹部(59)が頭や胸、腹を自動小銃で十数発以上撃たれ、死亡した。現場からレンタカーの軽乗用車が逃走し、北東に約40キロ離れた京都市南区で午後6時頃、京都府警の警察官が車を発見。職務質問しようとした際に実弾5発が入った回転式拳銃を警察官に向けたなどとして、運転していた朝比奈容疑者を公務執行妨害と銃刀法違反の容疑で現行犯逮捕した。
古川幹部は射殺直前、親族が経営する店におり、入ってきた顔見知りの朝比奈容疑者から声をかけられ外へ出た。店の前で待っているよう言われたとみられ、立っていたところ、朝比奈容疑者が近くに止めたレンタカーの車内から自動小銃を取り出し、至近距離から古川幹部を撃ったという。
また、捜査関係者によると、朝比奈容疑者は「一人でやった」と古川幹部を撃ったことを認めた。また、逮捕場所から東に約2キロ離れた地点にある神戸山口組系組織の名前を挙げ、「狙いに来た」などと供述したという。
朝比奈容疑者は逮捕時、持っていた回転式拳銃と車内にあった自動小銃1丁を投げ捨て、府警が押収。自動小銃は米軍が採用しているものに形状が似ており、弾倉には弾が入っていた。