全国有数の真珠養殖地・三重県志摩市の英虞湾などで母貝のアコヤガイが大量死した問題で、同県は9日、真珠養殖業者への調査結果を発表し、死んだ貝が少なくとも200万個を超えていることを明らかにした。5~6月に海に投入した生後数カ月の稚貝の約70%が死んでおり、平年の5倍近くに上ったことも分かった。
調査は8月19~30日、県内の252業者を対象に実施し、122業者(48%)から回答を得た。その結果、死んだ貝は飼育している約417万個の半数の約209万個に上り、うち稚貝は約167万個で8割を占めた。貝が死ぬ割合は平年は▽稚貝が15%▽2年貝が9%▽3年貝が16%――だが、今年は▽稚貝70%▽2年貝23%▽3年貝24%――と稚貝が特に高かった。
県が既に実施した調査では、8割以上の生産者が「被害が出ている」と回答していた。【田中功一】