4県全面復旧、10日以降に=鉄塔倒壊の影響で―東電

東京電力ホールディングスは9日、台風15号の影響で、千葉県君津市の送電用鉄塔2基が倒壊したと発表した。電柱の倒壊や送電線の損傷なども相次ぎ、1都6県で最大約93万件の停電が発生。東電は、送電の迂回(うかい)や電源車の配置で回復を急いでいるが、神奈川、千葉、茨城、静岡各県の一部地域では、全面復旧が10日以降にずれ込む見通しだ。
東電によると、倒れた鉄塔は、高さ約57メートルと約45メートルの2基で、主に千葉での電力供給に使用。けが人は確認されていない。10分間の平均で秒速40メートルの強風に耐える設計・仕様だが、「設計上の耐用値を超えた可能性がある」(幹部)という。
東京、埼玉、栃木では既に復旧。東電は中部電力などから約1000人の応援を受け入れて作業に取り掛かっているが、道路の寸断などで現場に近づけないケースも出ている。
経済産業省は9日、早期の完全復旧に努めるよう東電に指示した。
[時事通信社]