「妻を散弾銃で撃ち殺した老人は……」大島てるが語る“田園調布で唯一の事故物件” から続く
いまや高級住宅の象徴にもなっているタワーマンション。しかし、残念ながらその中にも多くの事故物件が存在しています。前回は、隣り合う2つのタワーマンションで非常によく似た殺人事件が起きた例を紹介しました。とはいえ“2回”までは、「偶然の一致」で片付けられるかもしれません。しかし、これが3回になったら……? 今回は、“3度の一致”が起きてしまったタワーマンションをご紹介しましょう。(全2回の2回目/ #1 から続く)
前回ご紹介した臨海地区のタワーマンションから少し離れた場所に、同じく複数のタワマンが並び建っているエリアがあります。そこもいわゆる「ウォーターフロント」で、若い世代を中心にとても人気のある地区です。その中のタワーマンションで、70代の男性が首吊り自殺をしました。彼は現職の政治家だったこともあり、この自殺は当時の新聞やテレビなどでもかなり大きく取り上げられました。
少し話は逸れますが、現職政治家の自殺というと、第一次安倍内閣の松岡利勝農水大臣(当時)を思い出す方も多いのではないでしょうか。資金管理団体の光熱水費問題について問われ、「何とか還元水」と発言した方ですが、彼の場合は赤坂の議員宿舎で首を吊って亡くなっています。
私はその一件も、事故物件の情報提供サイト「 大島てる 」に掲載しています。「議員宿舎なんて一般人が住めないところなんだから、わざわざ掲載しても意味がないのでは」と指摘される方もいるのですが、将来、この宿舎が“払い下げ”によって民間におりてくる可能性もゼロではありません。
そして建て替えはせず、そのまま賃貸マンションとして使用される……などとなった場合に、やはり「どこが事故物件なのか」という情報を必要とする人は多いのではないでしょうか。そう考えると、一般の人たちにとって今すぐに役立つ情報ではないかもしれませんが、議員宿舎や企業の寮(最近ではマンションを一括で借り上げて、会社の寮とするところも多くなってきました)で起きた死亡事件も、記録を残しておくことが必要ではないかと思います。
話をタワーマンションに戻しましょう。現職の政治家が自殺してから2年ほどが経った頃、同じエリアに建つ近くのタワーマンションにおいて、今度は殺人事件が発生しました。40代の息子が70代の父親を刃物で刺して殺害したのです。この2つの事件を繋ぐ共通点は何か。それは、「部屋番号」です。現職の政治家が自殺した部屋も、息子が父親を殺した部屋も、同じ2710号室だったのです。
日本で一番多い部屋番号は、間違いなく「101」でしょう。そのため、同じエリア内にある別々の「101」号室が、間を置かずに事故物件となっても、そこまで不思議ではないかもしれません。しかし、非常に戸数が多いタワーマンションにおいて、ピンポイントに「2710」号室が事故物件になる確率はかなり低いはず。しかも、それぞれのタワマンの中で、事故物件となっているのはこの2軒のみ。つまり、なぜか2710号室だけが、不幸な事件に見舞われているのです。
私は冒頭で、「“3度の一致”が起きてしまったタワーマンション」と紹介しました。政治家の自殺と父親の刺殺で2件。ではもう1件は何か。――実は、父親を殺した息子は、事件直後に2710号室のバルコニーから飛び降り、自殺していたのです。これで死亡者は3人になります……。
タワーマンションにおいては、私が知る限りこれ以上の“不思議な一致”はありません。ただ、「同じ部屋番号で3人が死んだと言っても、物件数としては2つじゃないか」と思われる方もいるかもしれません。その指摘はごもっともなので、最後に「同じ部屋番号が事故物件になってしまった、近接する3つのマンション」をご紹介したいと思います。
それは都内の、とある私鉄の駅前。徒歩圏内に有名な公園がある、閑静な住宅街です。その駅前にある3つのマンションには、それぞれ1部屋ずつ事故物件があります。はじめにAというマンションで首吊り自殺が、そしてBで殺人、Cでは火災死……。わずか2年余りの間に、小学校の学区くらいのとても狭いエリアで、異なる死亡事件が起きてしまったのです。そして、事故物件となった部屋番号は全てーー
4 0 4 で し た。
(大島てる)