岡山県赤磐市で必要のない臨時職員を雇って賃金計76万円を支払い、市に損害を与えたとして同県警は30日、元市教育委員会教育次長で現市保健福祉部参与の藤井和彦容疑者(54)=岡山市中区=を背任容疑で逮捕した。
逮捕容疑は、教育次長だった昨年6月中旬ごろ、市教委職員2人と共謀し、業務に就かせるつもりがない70代男性を学校給食配送業務の臨時職員として雇い、同月~今年3月に賃金計76万円を支払ったなどとしている。男性は業務を全くしていなかったという。
県警は藤井容疑者の認否や70代男性との関係を明らかにせず、共謀したとする市職員2人は任意で調べている。市教委によると、男性は既に支払われた全額を返済した。
また、この男性ら臨時職員の給与などに関する文書を市議の一人が情報公開請求した際、文言の一部を修正して開示したことを8月に市教委が認め、謝罪。県警は今回の事件との関連も調べる。
同市の友実武則市長は逮捕について、「突然のことで大変驚いている。捜査に協力するとともに適正に対応する」とコメントした。【戸田紗友莉】