茨城県内の認可外保育施設(ベビーホテル)で、2016年と18年に乳児の死亡事故が相次いでいたことが判明した。水戸市内の施設とみられる。運営開始以来、無資格者のみで保育する時間帯があるなど国の基準を満たさず、県は7年間にわたり、継続的に改善指導。18年の事故1カ月前にも行政処分を前提に立ち入り検査したが、事故は防げなかった。
県警は18年の事故について、業務上過失致死容疑を視野に任意で関係者に事情を聴くなど捜査している。施設はすでに廃止された。
県子ども未来課などによると、施設では16年7月に生後8カ月の女児が保育中に死亡したが、詳しい調査は実施されず、報道発表もなかった。同課は「関係者の協力が得られず、当時の情報を集めるのが難しく、調査を断念した」と説明する。
その事故から2年あまり後の18年9月1日午前3時半ごろ、この施設に男児を預けた母親が迎えに行った際、布団にうつぶせ状態で心肺停止状態の子供が見つかった。当時、園内には計3人の乳幼児に対し、職員は無資格の施設長1人。国の認可外保育施設指導監督基準では、少なくとも保育者2人が必要だった。男児は約1時間後に搬送先の病院で死亡が確認された。
この事故についても県は報道発表していない。同課は「県警の司法解剖を含め死因が特定されず、遺族感情にも配慮した」と説明するが、再発防止のため、有識者による検証委員会が18年12月に設けられ、今年10月、報告書を県のホームページに掲載している。
施設は開設時の12年度から、保育士や看護師資格がない職員のみで運営する状態が常態化し、県も指導を続けたが、18年の事故時も、資格を持つ職員はいなかった。【川崎健、韮澤琴音】