内科、小児科、歯科……街のあちこちで見かけるクリニック。どこにかかればよいのか、迷うことも多いだろう。そんな中、失敗しない病院の選び方を教えてくれるのは、著書『医者が教える「ヤブ医者」の見分け方』で知られる金子俊之医師だ。「4個以上の診療科目を掲げるクリニック」「ただの風邪に抗生物質をむやみに出す医者」などには注意せよ、と警告する金子医師。避けたほうがよい病院の特徴を、ズバリ教えてくれた。
小規模クリニックながら診療科目が4個以上ある開業医には注意が必要です。
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日本の法律では、医者は基本どの科目でも診療することができるので、たとえば私が明日から産婦人科や小児科、皮膚科の看板で開業することも可能です。
産婦人科とうたえば女性に対して手術もできますし、小児科を標榜すれば小児科診療をしても法律違反にはなりません。
大した臨床経験もなく専門医でもないのに当たり前のように診療するヤブ医者は実際とても多いのです。
特に、昔ながらの古い施設で診療科目が4個以上あるクリニックは避けた方がよいでしょう。
奥様が婦人科でご主人が小児科医、と夫婦でクリニック経営をしていたり、医者の親子がそれぞれの専門科目を掲げているといったケースであれば別に問題はありません。また、病院が不足している地方や過疎地にあるクリニックであれば、地域で医療を完結するために複数科目を診療するというケースは致し方ないでしょう。
しかし、理由もないのに診療科目を多数掲げていて実は医者が一人とか、専門と異なる診療科目を複数あげている病院には十分に気をつけてほしいと思います。
ただの風邪に抗生物質をむやみに出す医者はヤブ医者と判断できます。
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最近は厚生労働省も風邪に抗生物質を出すなと推奨しています。
なぜなら、抗生物質とは細菌を撃退するもので、ウイルスを撃退するものではないからです。風邪は8割以上がウイルス感染ですから、抗生物質を出してもウイルスには効果がありません。
ウイルス感染ではなく細菌感染による場合、抗生物質を処方することもありますが、そうではないのにむやみに抗生物質をつかうと、耐性菌を作る原因にもなります。抗生物質に耐性ができたせいで、細菌性肺炎などの細菌感染をおこした時に抗生物質が効かなくなるといった悪影響も及ぼします。
なのでまともな医者であれば、安易な抗生物質投与はしません。
基礎疾患のない若い人が、ちょっと風邪をひいたくらいなら医療機関など受診せず体を休めること、そして自然治癒力で経過を見てほしいと思います。
あなたは病院に行って薬を処方されると安心するタイプですか?
その場合は要注意。「風邪に抗生物質」は古い考え方で、安易な抗生物質投与で耐性菌ができると肝心な時に効かなくなるリスクがあることを覚えておいてください。
ホームページで自分の情報をしっかりと公開していない開業医には気をつけた方がいいでしょう。
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開業医の場合は、勤務医以上に自分の経歴というのが医者としての偏差値にもなります。
出身大学、自分が勤めた病院履歴など経歴や専門分野をしっかりと告知すべきだと私は思います。開業医になった以上は患者さんが来てくれないと経営面でも困るわけですし、自ら情報を発信することで患者さんの信頼にもつながります。
私の主観ですが、ホームページがないクリニックというのはだいたいハズレの場合が多いと思います。
今はホームページで情報を公開するなんて当たり前の時代です。
そういう当たり前のことをきちんとやれていないクリニックは、それ以外のところも更新や改善ができていないケースがほとんどです。
基本的なことを面倒くさがる医者が最新の医療知識なんて更新できるはずはありませんし、正しい治療をおこなうことは不可能ですから、医者やクリニックの情報をきちんと告知している真摯な医者にかかるべきだと私は思います。