「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町)は東京電力が福島県に寄付したスポーツ施設。11年3月の第1原発事故の際に対応拠点として使われた。来年の東京五輪聖火リレーの出発地点としても有名だ。
そのJヴィレッジに異変が起きた。グリーンピース・ジャパンが周辺を測定したところ、地表面接触で毎時71マイクロシーベルト、高さ1メートルで1・7マイクロシーベルトの放射線量が計測されたのだ。これは除染の目安である毎時0・23マイクロシーベルトの308・7倍、原発事故前のレベルの実に1775倍に達するという。
「Jヴィレッジは福島第1原発から約20キロ。海外から『聖火リレーの出発地点だが放射線は大丈夫?』との問い合わせがあったため、10月26日にホットスポット探索を行い、町営駐車場などのくぼ地や柱の下で高い線量が測定されたのです。聖火リレーで大勢の人が集まるため環境大臣あてに書簡で報告しました」(グリーンピースの鈴木かずえ氏)
これを受けて東電は今月3日、Jヴィレッジ周辺の土壌を除去した。
「グリーンピースさんが環境省に報告したご指摘が情報として伝わってきたため再度計測。報告と同じ数値が出たので、横80センチ、縦50センチの土壌を撤去しました」(東電広報部)
Jヴィレッジは昨年7月に一部再開し、今年4月に全面再開した。東電は道路の舗装などを含めて汚染除去を徹底してきたというが……。
「それでも高い線量が計測されたということは見落としがあった証拠。汚染除去の実効性に疑問符をつけざるをえません。今後は従来の方法でなく、広範囲のモニタリングをして欲しいと思います」(鈴木かずえ氏)
事故発生から8年以上が経過しながら、いまだに残る放射線の恐怖。聖火ランナーの健康は大丈夫か。