原発処理水「海へ放出するしかない」…所管外の環境相が言及

東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う汚染水を浄化した「処理水」について、原田環境相は10日の閣議後記者会見で、「海へ放出して希釈するしか選択肢はないと思う」と述べた。環境省は処理水の扱いについては所管外。海洋放出を巡っては地元から反対意見が出ており、波紋を呼びそうだ。
原田環境相は「単なる意見」とした上で「風評被害や諸外国への影響は大きく、対策はしなければいけないが、どこかで決断することも大切だ」と述べた。
政府の有識者委員会は、これまで海洋への放出を軸に検討してきたが、地元などの反対で議論が停滞。約7か月ぶりに開いた先月の委員会では、経済産業省が処理水を長期保管する新たな選択肢を示していた。