台風15号の上陸に伴い、千葉県によると、県内41市町で農業被害が確認された。35市町でビニールハウスが飛ばされたり、骨組みが折れて倒壊したりする被害があった。8市町では温室用のガラス室に被害があった。
松戸、船橋など7市では梨が落下するなどの被害が報告された。
松戸市観光梨園組合連合会の高橋治会長によると、「かおり」という品種に特化した梨園は全滅の状態。今が旬の「新高」も「半分が落ちた」という報告が組合員からあったという。
高橋会長の梨園「高春園」(同市高塚新田)でも「新高」や「新興」など大玉の約2000個が落ちるなど2割程度に被害があった。9日は幼稚園児が梨狩りに訪れる予定で、「豊水」約300個を収穫せずに残していたが、ほとんど落ちた。
高橋会長は「せっかく子どもたちに喜んでもらおうと大切に残しておいたのに」と悔やんでいた。
他にも市原、八千代市など21市町では収穫時期を迎えた稲が強風でなぎ倒されたり冠水したりしたという。