「伊達直人と仲間たち」名乗り出る 図書カード贈って9年 磐田の幼稚園長ら

静岡県磐田市に2011年から毎年、漫画「タイガーマスク」の主人公「伊達直人と仲間たち」と名乗って図書カードを贈り続けた男性が10日、市役所で渡部修市長と面会し、名前や顔を公表した。男性は同市前野の龍の子幼稚園長、座光寺明さん(61)。座光寺さんは「1冊の本ならたくさんの人に読んでもらえる」と図書カードを選んだ理由を語った。
座光寺さんは11年1月に伊達直人名で同市に5万円分の図書カードを初めて贈り、2回目から職場の「仲間たち」が加わった。今年11月に贈った12万円分の図書カードが通算10回目の寄付となり、金額は計102万円となった。今回の手紙には寄付を一旦休止することが記されていた。
手紙を読んだ渡部市長が「感謝の気持ちを会って伝えたい」と報道を通じて面会を呼びかけていた。10年のクリスマスに、前橋市の児童相談所にランドセル10個を伊達直人の名で贈り、「タイガーマスク運動」の先駆けとなった同市の社会活動家、河村正剛さん(46)も同席した。
座光寺さんは「市長が会いたいという報道に接し、心の底からうれしかった。名乗り出るか悩んでいた時、河村さんが3年前に名乗り出た時の記事を読み、自分たちの思いが多くの人に伝わるならと決断した」と素性を明かした理由を語った。
河村さんは幼少時に母と死別、ランドセルが買えず手提げ袋で小学校に通った。「自分のような経験をさせたくない」とランドセルを施設に贈ることを始めた。河村さんは「タイガーマスク運動が落ち着き、運動をもっと大きく広げるには、僕が名乗り出て、行政の支援制度をつくりたいと思った」と話した。【福沢光一】