笹子トンネル事故 遺族が現場で追悼「娘感じた」

2012年に9人が死亡した中央自動車道笹子(ささご)トンネル(山梨県大月市)の天井板崩落事故の遺族11人が11日未明、事故現場で花を手向け、手を合わせた。犠牲者が見つかった道路上で遺族が追悼を行うのは13年2月以来。
中日本高速道路がトンネル内の換気設備を更新するため現場付近を通行止めにしたのに合わせて実現した。遺族らがトンネル内に入ると、天井板の下敷きになった車両3台が見つかった場所にロープなどで目印が付けられていた。
次女友梨さん(当時28歳)を亡くした神奈川県横須賀市の石川佳子さん(61)は、亡くなったとみられる場所で献花した後、何度も素手でアスファルトに触れていた。佳子さんは「友梨の最後の場所に来られるのは二度とないかもしれない。少しだけ勇気を出して来た。友梨がいたんだなと感じることができて良かった」と語った。
事故を巡っては、甲府地検が18年、業務上過失致死傷容疑で書類送検されるなどした中日本高速道路の元役員ら計10人を不起訴とした。甲府検察審査会は今年7月に当時の点検担当者2人を不起訴不当と議決し、甲府地検が再捜査している。【金子昇太】