会社で立てた目標に社員の半数「自分の意見反映されず」――管理職は「部下のモチベ上げる」と思い込み!?

会社でサラリーマンが、多くの場合は上司と立てることになる「業務上の目標」。「営業●円の売り上げを達成するため、今期は××に注力する」といったものだ。現場社員の意志やアイデアをくんだ目標設定もあれば、事実上「上が言った通り」にしてしまっている職場もあるだろう。
人材サービスを手掛けるパーソルキャリア(東京・千代田)がこの「会社で立てられた社員の目標」について、一般社員と管理職それぞれに調査したところ、捉え方で明らかなギャップがあることが明らかになった。管理職側はこの「目標設定」に効果があるとみる反面、少なくない一般社員が「自分の意思が反映されていない」と感じる結果になったのだ。

調査は11月にパーソルキャリアがWeb上で実施。「目標設定を行っている」一般社員600人と、「部下の目標設定に関わっている管理職」600人に実施した。この「目標」とは、「●の勉強をして新たな業務に挑戦」など定性的な物で、営業の目標数値のように定量的な物は指さないという。
まず、管理職に「『会社で立てた目標』は部下の『仕事へのモチベーション向上』につながっていると思うか?」と質問。69%が「つながっている」と回答した。目標を上司と部下のどちらを主体にして立てるか、部下がどの程度納得しているかは会社や職場によって変わってくるものの、おおむね多くの上司は「目標を立てる」こと自体が、部下のやる気を上げると認識しているようだ。

部下の半数「目標に自分の意見反映なく」
しかし、部下側へのアンケート結果を見ると、上司とかなりのギャップがあることが浮き彫りに。一般社員に「『会社で立てた目標』について、自分の意見や要望はどれくらい反映されていると思うか?」と質問したところ、48.3%が「反映されていない」と答えた。パーソルキャリアの担当者は「上司からのトップダウン状態に事実上なっている職場も少なくないようだ」とみる。

こうして立てられた「会社での目標」は、なかなか実効性も高まらないようだ。一般社員への「2019年最初に立てた会社の目標を覚えているか?」という質問に、「全て覚えている」と答えた人は17.2%にとどまった。

“誰が主体的に決めるか”など、建前と本音が一致するとは限らない「会社での目標設定」。問題に感じている人は上司・部下関係なく多いようだ。「目標設定の方法に課題を感じているか?」という質問には、一般社員の74.7%、管理職も81.8%が「感じている」と回答した。

パーソルキャリアの担当者は「長期的に(一方的な目標設定で)一般社員にプレッシャーをかけるより、個人の働き方を尊重して目標を決めた方が離職防止につながる。働き方の多様化に加え、人手不足による売り手市場の中で社員をすぐ辞めさせないためにも、会社と社員による目標の『すり合わせ』が大事になってくる」と分析する。