本格的な雪のシーズンを前に、弘南鉄道(本社・青森県平川市)は11日、弘南線(弘前―黒石)のラッセル車の試運転を行った。製造から90年を迎えたが、今冬も「現役」として出動準備を整え、列車の安全運行を手助けする。
弘南線のラッセル車は、旧国鉄時代の1929年に製造され、68年から同社で運用。弘南鉄道の「冬の顔」として、老朽化した部品を作り直すなどしながら整備・点検を続けてきた。
この日は、黒石駅構内で担当社員の習熟訓練も兼ねて行われ、運転士ら16人がレール上の雪をかく「フランジャー」や雪を線路脇に押し出す「ウイング」などの動きを確認。その後、ラッセル車はさらに古い23年製造の機関車に押され、午前と午後の2回、弘前駅まで試験走行した。
試運転に立ち会った同社の成田敏常務は「『90歳』になったこの冬も出動することになった。列車の安全と定時運行の確保に向け、できるだけ長く現役を続けてほしい」と話した。
同社によると、昨冬のラッセル車の出動回数は、弘南線が20回、大鰐線(大鰐―中央弘前)が17回。大鰐線は、ラッセル車を押す機関車の修理のため、今冬は排雪用のモーターカーを使用する。【藤田晴雄】