五輪聖火ランナーに大川小遺族が内定 「世界中に大川小で起きたことを伝えたい」

「娘の名札をつけて一緒に走りたい」。東日本大震災で児童74人が犠牲になった宮城県石巻市立大川小で6年生だった次女真衣さん(当時12歳)を亡くした鈴木典行さん(54)が12日、2020年東京五輪の聖火ランナーに内定した。県の募集枠で走ることになり、「世界中に大川小で起きたことを伝えたい」と抱負を語った。
真衣さんは卒業式を1週間後に控え、津波にのまれた。鈴木さんは保護者たちと協力して捜索。発生3日目、娘に呼ばれるように自ら亡きがらを見つけた。その後、遺族や地区住民と始めた語り部活動で「未来をひらくはずの学校で子供の命が失われてはならない」と強く訴えてきた。
「大川小の出来事が忘れられぬよう、世界の人に目を向けてもらう機会にしたい」との思いで、県や民間の聖火ランナー募集に応募した鈴木さん。12日午前9時36分に県からのメールで内定を知り「真衣と走れるんだと思いほっとした」と語る。
応募時から決めていた夢がある。真衣さんが残した名札をつけて一緒に走った後、大川小の被災校舎に向かうことだ。感動を共有するため「『みんなで走ったんだよ』と報告に行きたい」。走るコースは月末にも発表される。【百武信幸】