橿原の放火殺人 火元の部屋の20歳男を傷害容疑で逮捕 奈良県警

奈良県橿原市栄和町のアパートで11月、首に刺し傷がある男性の焼死体が見つかった放火殺人事件に絡み、県警特別捜査本部は15日、この男性を刃物で切りつけてけがをさせたとして、火元の部屋に住んでいた会社員、竹株脩(しゅう)容疑者(20)を傷害容疑で逮捕した。県警は、認否を明らかにしていないが、放火殺人にも関与した可能性があるとみて調べる。
竹株容疑者は事件後、行方が分からなくなっていたが、15日午前6時40分ごろ、県警橿原署に1人で出頭。所持金は数十円で、「金が無くなったので出頭した」「責任を取らないといけない」という趣旨の話をしているという。
逮捕容疑は11月24日午後10時25分~同11時ごろ、同県桜井市河西の路上で、近くの職業不詳、山岡直樹さん(28)を刃物のようなもので切りつけ、けがをさせたとしている。路上からは大量の血痕が見つかっていた。
県警によると、翌日未明、アパートから出火し、竹株容疑者が住んでいた204号室で山岡さんの焼死体が見つかった。アパートの駐車場に止まっていた竹株容疑者の軽乗用車のトランク付近から山岡さんの血痕が見つかり、車内から刃物が見つかっていた。
11月下旬から12月にかけ、竹株容疑者とみられる人物が福岡市内のインターネットカフェを訪れ、山岡さん名義の運転免許証で会員登録しており、県警は詳しい経緯を調べる。【加藤佑輔、小宅洋介】
竹株容疑者、真面目でおとなしい性格 成績はトップレベル

竹株容疑者は橿原市に隣接する奈良県大和高田市出身で、地元の県立高校で薬品科学を学んだ。同級生らによると、真面目でおとなしい性格で、成績は学年トップレベル。「エリートコース」とされる地元の製薬会社に就職し、火災が起きたアパートで1人暮らしをしていた。事件直前の11月22日までは出勤していたが、その後、行方が分からなくなった。
竹株容疑者はマウンテンバイクが趣味だったといい、事件前には同県下市町で12月1日開催の自転車耐久レースに知人とエントリーしていた。申し込み後に事件が起き、結局出場しなかったという。
高校の同級生だった男性は「口数も少なく、怒っている姿を見たことがない。人に手を出すなんてあり得ない」と話していた。【稲生陽】