大阪・ミナミを拠点とする半グレ集団「アビス」のリーダーで、「ミナミのヒトラー」こと菅野深海(21)と、ナンバー2で金庫番の野口直人(21)両被告(ともに暴力行為等処罰法違反罪で起訴)が先月27日、スナックで男性に殴る蹴るの暴行を加えたとして、傷害の疑いで再逮捕された。これでアビスのメンバーの逮捕者は延べ70人近くになった。
6月23日午前4時ごろ、菅野被告らは東大阪市内のスナックで仲間十数人と酒を飲んでいた。店にいた別の5人ほどのグループと意気投合し、一緒に飲むことになった。
ところが20代の被害男性が、菅野被告の知り合いのヤクザの名前を出したところ、突然、激高。「ワレ、バカにしとんか。コラ、殺すぞ、このボケが。けじめ取らんかい。目つぶしたろか」と怒鳴り散らし、野口被告と一緒に被害者をどつき回して顔面を足蹴りにし、膝蹴りを食らわせた。2人は先月6日にも、別の知人男性に集団で暴行を加え、傷害容疑で逮捕されている。
アビスは全盛期、17店舗の「ぼったくりガールズバー」を経営し、100人を超えるメンバーが所属。菅野被告のもとには毎月2000万円の金が集まり、約30万~50万円が指定暴力団任侠山口組系の2次組織に流れていた。しかし、昨年、大阪府警が50人以上のメンバーを摘発。菅野被告は同11月、府警にアビスの解散届を提出し、今年1月に釈放され、一部の仲間が活動を続けていた。
「今回の被害者も警察に相談したら仕返しされるので怖いと思い、被害届を出すのをためらっとったそうや。先月、菅野被告が逮捕されたことで、ようやく捜査に協力してくれることになった。同じような被害者がまだまだおるかもしれん」(捜査事情通)
ミナミでアビスと対立していた「拳月」のリーダー相良正幸(35=傷害、強制性交容疑)とナンバー2の籠池勇介(32=恐喝未遂、暴力行為等処罰法違反容疑)両容疑者も逮捕後、「実はちょっと前の話なんですが」という被害届が相次ぎ、それぞれ4回、逮捕されている。被害者からしてみれば、「一生出てきて欲しくない」というのが、本音だろう。