学校法人森友学園への国有地売却額などを一時不開示とされ精神的苦痛を受けたとして、木村真・大阪府豊中市議が国に11万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が17日、大阪高裁であった。中本敏嗣裁判長は「近畿財務局長が職務上の注意義務を尽くさず不開示とした点で過失がある」と述べ、売却額の不開示のみを違法と認め3万3000円の支払いを命じた一審判決を変更し、請求通り11万円の支払いを国に命じた。
一審大阪地裁は5月、契約条項の不開示について、小学校予定地だった国有地の埋設ごみなど瑕疵(かし)が記載され、保護者に心理的嫌悪感を与える恐れがあるなど、合理的な根拠があったと指摘していた。
中本裁判長は「(保護者の学校選びは)埋設物の存在もその一つとなり得るが、教育面の評価が重視される。開示で事業利益が害される蓋然(がいぜん)性は認められない」と判断。契約条項についても「情報公開法上の不開示情報に該当しない」と結論付けた。
判決によると、木村氏は2016年に開示請求したが、近畿財務局は法人の権利を害する恐れがあるなどとして不開示を決定。17年に処分取り消しを求めて提訴したが、一転開示されたため損害賠償請求に変更した。
木村氏は記者会見し、「請求が全面的に認められたこと自体は良かった」と評価。一方で、国有地を不当に大幅に値引きしたとの主張に判決が触れていない点は「残念」と話し、森友問題の追及を続けていく考えを示した。
財務省の話 判決の内容を精査して関係省庁と協議し、今後の対応について検討する。