千葉県、台風15号の警戒体制「検討もしなかった」 県議会防災委

9月の台風15号への初動対応などを巡り、16日に開かれた県議会総務防災委員会で、県議が県の姿勢を追及した。15号が直撃した9月9日までに気象状況が基準に達しながら「災害警戒体制」に入らなかった経緯について、県は「検討もしていなかった」と答え、県議から批判の声が上がった。【宮本翔平】
県の地域防災計画では「暴風域に入ることが見込まれて知事が必要と認めたとき」などに災害警戒体制を配備すると定めている。網中肇県議(立憲民主党)は「警戒体制をとるか、とらないかという会議をしたのか」と質問。危機管理課の旭健一課長は「課内で議論はなく、上司に進言もしていない。気象台発表で台風が比較的小さいという印象があり、課全体で大規模災害発生への危機感が薄かった」と答えた。
また、災害対策本部の設置直後に必要な人員が配備されていなかった点を問われた防災危機管理部の萬谷至康次長は「職員が集まらなかったことはすぐに把握したが、電源車や給水車の配備などは対応できていた。電力会社の『数日間で停電は復旧する』との情報もあり、参集していない状況を追認した。まさに危機管理意識が欠けていた」と説明した。
さらに網中県議は、県が約350件の契約を想定して事業費5000万円で10月15日に始めたブルーシートを張る施工業者の紹介事業の実績について尋ねた。危機管理課の旭課長は、11月30日に受け付けを終了したが、契約の成立は195件にとどまると明らかにした。紹介事業は、建設業者など約1万社が登録するインターネットサイトを介して業者を紹介する仕組みで、シート張りの条件に屋根の修理工事を迫ったとして業者が紹介対象から外されたことが判明している。
一方、県総務課は災害時の職員の時間外労働時間について、9月は最高255時間、10月は最高315時間だったと明かした。いずれも危機管理課の職員で通常の勤務時間は月約160時間という。