厚生労働省は18日、従業員がアスベスト(石綿)を吸って深刻ながんなどを発症し、2018年度に労災認定や救済認定を受けた事業所927カ所の名称を公表した。個人で作業を請け負うなど非公表のケースを含めると認定は1003カ所に達し、13年度以来5年ぶりに1000カ所を超えた。
石綿を吸った可能性のある人に対して注意を喚起するため、労災認定や石綿健康被害救済法に基づく認定のあった事業所名を毎年公表している。18年度の認定者数は前年度より34人増え、1088人だった。疾病別では、肺がんが前年度より50人多い394人、中皮腫(ちゅうひしゅ)が30人少ない543人、石綿肺が12人多い64人だった。
業種別の労災認定者は建設業が全体の57.0%を占めた。造船業は8.9%で、大企業を中心に被害が目立つ。製造業全体では34.2%だった。
患者団体などでつくる石綿対策全国連絡会議(東京都江東区)の古谷杉郎事務局長は「石綿による肺がん患者は中皮腫患者の2倍以上というのが研究者の国際的な認識。肺がん認定者はまだまだ少なく、掘り起こしと救済が課題」と指摘している。【大島秀利】
厚労省や患者団体などが電話相談に応じている。主な相談窓口は次の通り。
厚生労働省窓口(19、20日10~17時)
03・3595・3402(通常は各地の労働局や労働基準監督署で相談可)
患者支援団体・全国一斉アスベスト被害ホットライン
▽フリーダイヤル0120・117・554=19、20日10~19時(その後は随時相談。発信地域近くの相談窓口につながる。主催は中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会)
支援団体「全国労働安全衛生センター」石綿労災認定の情報検索サイト http://joshrc.info
(過去に公表された事業所名、場所、作業内容などを検索できる)