長野県はこのほど、「県不登校児童生徒への支援のあり方懇談会」で、2018年度に不登校だった小学生、中学生、高校1年生らを対象にしたアンケートの調査結果を発表した。要因が、文部科学省が実施している「問題行動・不登校調査」とはかけ離れている実態が浮き彫りとなった。
県は9~10月、「不登校」を理由に30日以上学校を欠席した児童・生徒ら262人を対象にアンケートを実施し、62人が回答した(回答率23・7%)。文科省の問題行動調査は原則教員が回答しており、学校側と子どもの意識の差を把握することで、今後の対策につなげていく考えだ。
小学校と中学校を合計した文科省の調査では、不登校の要因で「教員との関係」は3・5%だったが、県の調査では27・4%と20ポイント以上の差があった。このほか、文科省の調査では「家庭状況」が43・4%だったが、県の調査では9・7%▽「いじめ」は0・9%に対し16・1%▽「クラブ活動・部活動」は2・5%に対し11・3%――と差が開いた。
懇談会では調査結果を受けて「教育委員会の不登校に対する理解はすごく表面的。不登校についてみんなで学び合う場を作ってほしい」「対応する側の多様性が必要」「フリースクールはお金がかかる。貧困家庭はどんどん取り残されていく」などの意見が出た。
県では、6年連続で不登校の人数が増加しており、小中の不登校の児童・生徒は3229人(前年度比642人増)で過去最多を更新した。高校生は660人(同12人増)だった。一方でフリースクールなど民間の教育機関を利用する子どもも増えているという。県は今後、科学的知見の活用や子どもの自立を目指し、学校以外の学びの場と連携するなど対策を根本的に見直すとしている。【ガン・クリスティーナ】