控訴審も使用者責任認定=特殊詐欺、組トップに賠償命令―東京高裁

指定暴力団住吉会系組員らによる特殊詐欺事件の被害に遭った茨城県の女性3人が、住吉会最高幹部に暴力団対策法に基づく「使用者責任」があるとして、賠償を求めた訴訟の控訴審判決が19日、東京高裁であった。岩井伸晃裁判長は同会の関功会長ら2人に約600万円の賠償を命じた一審水戸地裁判決を支持し、控訴を棄却した。
特殊詐欺事件をめぐり、暴対法上の使用者責任が争われた同種訴訟で初の高裁判決。同法は「組員が暴力団の『威力』を示して資金を得る行為」をした場合、代表者が賠償責任を負うと規定。被害者に暴力団だと名乗らない特殊詐欺が「威力行使」に該当するかが主な争点で、水戸、東京両地裁であった4件の判決は結論が割れていた。
判決で岩井裁判長は、「(威力行使は)資金獲得行為自体に威力を使うだけでなく、共犯者集めなど実行過程で用いる場合も含む」と指摘。グループを主導した組員は暴力団の威力を示して「受け子」などを集めており、会長らに使用者責任が生じると判断した。