埼玉県熊谷市は、20日に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)に向け、全市立小中学校で市内開催試合に出場する6カ国の料理の学校給食を実施している。市では、授業の一環として全小中学生約1万4000人が県営熊谷ラグビー場で開かれるW杯を観戦する計画。10月8日にかけて全児童生徒が順次、6カ国全ての料理を味わい、地元開催を盛り上げる。
熊谷は国内のW杯開催12都市の一つで、24日にロシア―サモア、29日にジョージア―ウルグアイ、来月9日にアルゼンチン―米国の計3試合が開かれる。
今月6日には市立吉岡小(田島孝志校長)でジョージア料理の給食を実施。ジョージア人がよく食べるチーズパン「ハチャプリ」、炒めた豚肉と野菜、揚げたジャガイモが入った「オジャグリ」、鶏肉とトマトなどの野菜を煮込んだ具だくさんスープ「チャホフビリ」、「ジョージアサラダ」を全児童(271人)が味わった。
給食時間には、ジョージアの国歌も放送。同校6年の襟川隆太さん(12)は「チャホフビリとサラダがおいしかった。ジョージアという国を知らなかったので、家に帰ったら地理や食べ物などをタブレット端末で調べたい」と話した。
同校では全児童がアルゼンチン―米国の試合を観戦し、会場では両国の国歌を披露して応援する。6年の松葉汐璃さん(11)は「たくさんの国のラグビー選手も来る。熊谷でのW杯は一生に一度かもしれないので、日本代表以外の選手のことも調べて試合観戦を楽しみたい」と笑みを浮かべた。