市教委担当者ら業務上過失致死容疑で書類送検へ 地震でブロック塀倒壊し女児死亡で

昨年6月に起きた大阪北部地震で大阪府高槻市立寿栄(じゅえい)小のブロック塀が倒れ、4年生の女児(当時9歳)が死亡した事故で、建築基準法に基づく安全点検などが不十分だった疑いがあるとして、大阪府警は近く、市教委の担当者(当時)や点検を受託したビル管理会社の担当者らを業務上過失致死の疑いで書類送検する方針を固めた。
事故は昨年6月18日朝に発生。最大震度6弱を記録した地震の直後、通学路に面したプール脇の塀が倒れ、登校中の女児が下敷きになって死亡した。
建築基準法の施行令では、ブロック塀は高さ2・2メートル以下で、1・2メートルを超える場合は補強用の「控え壁」を設置する義務がある。
市教委がつくった第三者委員会の報告書によると、同校の塀は基礎部分(高さ1・9メートル)の上にブロック(同1・6メートル)が積まれ、地面からの高さは3・5メートルに達していた。控え壁もなかった。
さらに、基礎とブロックをつなぐ鉄筋が平均約35センチと短い上、ブロック内の鉄筋と溶接されておらず、耐震性が低い構造だった。
このブロック塀を巡っては、2015年、防災教室で同校を訪れた防災アドバイザーが危険性を指摘。市教委は翌年2月、塀を棒でたたく「打音検査」を実施したが、問題ないと判断した。17年に定期点検を実施したビル管理会社も、目視で損傷状況などを確認しただけで、塀の高さや控え壁の有無をチェックしていなかった。塀は開校時の1974年に設置され、施工業者は既に解散している。
市教委は取材に対し、「重大な事故に責任を痛感している」と説明。ビル管理会社の代理人弁護士は「申し訳ない気持ちはあるが、塀が崩れることは誰一人として予想していなかった」と話している。【伊藤遥、土田暁彦】