大阪府内で保釈を取り消された被告が逃走する事件が相次いだ問題で、大阪地検は20日、検証結果と再発防止策を公表した。事前の準備不足や危機意識の欠如が逃走を招いたとして、収容に関するマニュアルを新たに策定。担当の検察事務官に護身術の講習なども実施する。一方で内規違反に当たる行為はなかったとして、逃走を許した事務官らの懲戒処分は行わない方針。
府内では10月、収容予定のため大阪地検岸和田支部へ出頭した女(49)が、「荷物を取りに行きたい」などと話して外へ出た後、事務官の制止を振り切って車で逃走。11月には東大阪市で、地検が収容した男(42)が護送中の車内で「手錠がきつい」と訴え、事務官が左手の手錠を外した隙(すき)に暴れて逃げた。いずれも2日後に身柄を確保された。
検証結果では、女が2度も勝手に地検支部の庁舎外に出たのに事務官が拘束しなかったため逃走を許したと指摘。男のケースでは事務官が車のロックをかけ忘れるなどしており「基本的な逃走防止措置を講じていなかった」と反省点を挙げた。
新たにまとめたマニュアルでは、護送する車の施錠を徹底するよう規定。どうしても必要な場合以外は手錠を外さないと定めた。
収容を専門的に担当する事務官も3人増員した。来年4月からは、収容作業に精通した法務省の刑務官ら3人の派遣を受ける。
公表後、山本真千子次席検事は「地域住民に多大なご迷惑をおかけして大変申し訳ない」と改めて陳謝した。【松本紫帆、山本康介】