東京電力福島第1原発事故で唯一、全町避難が続く福島県双葉町の帰還困難区域の一部などで、来年3月4日に避難指示が解除される見通しになった。富岡町の同区域にある夜ノ森駅周辺も3月10日午前6時に解除することで国、県、町が20日、合意し発表した。
放射線量が比較的高く、立ち入りが制限されている帰還困難区域で避難指示が解除されるのは初めて。
関係者によると、双葉町北東部の避難指示解除準備区域(浜野・両竹(もろたけ)地区約200ヘクタール)と双葉駅周辺は3月4日、大熊町の大野駅周辺は5日を軸に調整しており、今月26日ごろ国、県、各町が最終協議して決める。解除予定なのは駅や駅前の広場、周辺の道路などで、国が集中的に除染を実施してきた。
また、原発事故で不通となっている常磐線富岡―浪江間(20・8キロ)は3月14日に全線再開する見通し。
富岡町では、桜の名所として知られる夜の森地区の桜並木の一部も解除される。宮本皓一町長は20日、記者会見し「多くの人に安全に町を訪れてほしい。帰還困難区域全域の避難指示解除を目指し、全力で取り組む」と話した。【渡部直樹、乾達】