来春の入学・進学シーズンに向け、子どもの制服や学用品を買えない家庭を支援するため、東京都豊島区のNPO法人「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」が「入学応援給付金」の寄付を呼びかけている。過去2年は企業の協賛を受け、110世帯に給付金を手渡したが、今年は協賛が終了したため、一般から寄付を募る。年内に200万円を集め、80世帯に届けるのが目標だ。
「本当に助かりました。本当にギリギリだったので……」。昨年度に応援給付金を受け取ったシングルマザーの女性は語る。今春、3人の子が中学、高校、大学に同時に進学。優秀な成績で奨学金を受けたり、国立を選んだりしたが、年収は約180万円で、銀行口座は赤字。応援給付金のおかげで、入学金の支払いや制服の用意ができた。
女性は保育士として働き、3人の子を育てた。夫の浮気が原因で6年前に離婚。その後、複数の病気で入退院を繰り返し、働けなくなった。現在は障害者手帳を取得し、障害年金や養育費、児童手当で家計をまかなう。生活保護の受給も検討したが、元夫と共同名義のマンションがあるのを理由に断られた。
悩みの種は食費。育ち盛りの3人におなかいっぱい食べさせたいが、離婚後の6年で消費税は8%、10%と上がり「魚は買えない、牛肉なんて買ったことない」という。病気の影響で手がしびれ、包丁で食材を切ったり、フライパンで炒めたりの作業は難しい。だが、総菜は食費がかさむ。子どもたちは「自分がやる」と率先して手伝い、母子で支え合ってきた。
そんなとき、役所の窓口に置かれていたパンフレットで、このNPOがシングルの家庭に食材の無料提供をしていると知った。足を運ぶと、入学応援給付金の存在を知らされ、申請した。
NPO理事長の栗林知絵子さんは「応援給付金によって子どもが経済的な不利益を感じずに学んでほしいし、同時に困りごとを聞いて、給付金以外の支援にもつなげたい」と話す。
応援給付金は、特設のホームページ(https://toshimawakuwaku.com/nyugakuouen2019/)やクラウドファンディングサイトGoodMorning、郵便振替で寄付できる。
問い合わせはNPO(090・3519・3745)。【奥山はるな】