沖縄県を訪問中の菅官房長官は22日、日米両政府が2028年度以降の返還で合意している那覇市の米軍那覇港湾施設(那覇軍港)を視察した。菅氏は視察後、「(代替施設などについて)早期に結論が得られるよう、政府としても必要な支援を行いたい」と記者団に語った。
菅氏は隣接する自衛隊施設の屋上から一帯を視察した。那覇軍港は那覇市中心部の約56ヘクタールに広がり、主に米軍輸送船の貨物の積み下ろしに使われている。菅氏は軍港の跡地利用について、「産業、観光の拠点として、極めて大きな可能性がある」と強調した。
那覇軍港を巡っては、日米両政府による1996年の沖縄施設・区域特別行動委員会(SACO)の最終報告に、浦添市沖への移設が盛り込まれた。現在、国と沖縄県、那覇、浦添両市が移設の具体化に向けて協議を進めている。