養育費、月数万円増額 子どもの貧困受け算定表見直し 最高裁司法研修所

離婚後に別居している親が支払う子の養育費について、最高裁の司法研修所は23日、費用計算の目安となる新たな算定表を公表した。2003年に示された旧算定表の算定方式を踏襲しつつ、最新の家庭の支出動向を反映させた結果、全体的に月額で数万円程度、増額される傾向となった。子どもの貧困対策の必要性が指摘される中、ひとり親家庭を支援する見直しになりそうだ。
養育費は、子の人数や年齢、夫婦の収入を考慮し、両親が相談して決めるのが原則。算定方法を定めた法令はなく、合意できない場合は、家裁の調停や審判で協議する。
算定表はこの際の目安として使われる。総収入から税金や諸経費を除いて自分の意思で使える父母双方の「基礎収入」や、支出されるべき「子の生活費」を指数化するなどして策定。「月2万~4万円」など目安となる養育費の幅を割り出すことができる。最終的な額は家族ごとの個別事情も加味して決まる。
03年公表の算定表は、標準的な養育費が簡単に素早く導き出せることから定着してきたが、16年が経過し、税制や支出動向の変化が指摘された。このため司法研修所は昨年から、家裁の裁判官4人に委託し、算定表の検証を進めてきた。
新算定表は、税率や保険料率を最新のデータに更新した。基礎収入は控除される諸経費の割合などを現行より小さくし、逆に子の生活費は0~14歳で大きくするなどした結果、全体的に増額傾向になった。ただし、親の収入によっては現行と変わらないケースもある。新算定表は裁判所ウェブサイトで公表する。
離婚する夫婦は年約20万組。司法統計によると、家裁の調停や審判で養育費の支払いを取り決めたのは昨年、約3万1000件に上っている。【服部陽】