ゴーン前会長の旅券押収 東京地検 出入国記録を分析へ

日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(65)が保釈中にレバノンに逃亡した事件で、東京地検が5日、裁判所の令状に基づき、弁護団が保管していた前会長の旅券3通を押収したことが関係者への取材で判明した。前会長の出入国記録を分析するとみられる。
前会長は、ブラジル、レバノンの旅券をそれぞれ1通、フランスの旅券を2通所持していたが、2度の保釈時に「すべての旅券を弁護人に預ける」との条件が付いた。その後、前会長は裁判所の許可を得てフランスの旅券1通を携帯していたものの、残りの3通は弁護団が東京都内の事務所で保管していた。
逃亡発覚後、地検は旅券などの提出を弁護団に要請。弁護団は取材に対して「旅券は前会長の所有物で、提出には本人の意思確認が必要」と説明していた。【志村一也】