世界最高齢の田中カ子さん117歳に 誕生日ケーキ「おいしい。もっと」と元気いっぱい

ギネスワールドレコーズ社が「存命中の世界最高齢」に認定している福岡市の田中カ子(かね)さんが2日に117歳の誕生日を迎え、暮らしている同市東区の高齢者施設「グッドタイムホーム1・海の中道」で5日、誕生会が開かれた。
田中さんは1903(明治36)年に福岡県和白村(現同区)で9人きょうだいの7人目として生まれ、夫婦で餅屋を営んだ。明治、大正、昭和、平成、令和の五つの時代を生きた田中さんはこの日、入所者ら約30人に拍手で迎えられ、着物姿で登場。施設の職員から花束や色紙を渡され「117歳おめでとうございます」と言葉を掛けられると、何度もうなずきながら「めでたい」「ありがとう」と喜びを口にした。
誕生日ケーキをめいの今村淑子さん(69)が田中さんの口に運ぶと、「おいしい。もっと」と求め、職員の歌に合わせて手踊りで炭坑節も披露するなど、元気いっぱいの様子だった。
施設によると、元日もおとそやおせちを平らげるなど食欲旺盛で、職員が付き添いながら毎日数回、自力で歩いているという。ゲームのオセロや習字も得意で、改元した2019年5月に色紙に筆でしたためた「令和」の文字は施設に飾られている。【吉川雄策】