安倍首相は6日、三重県伊勢市で年頭の記者会見に臨み、憲法改正について、「私自身の手で成し遂げていくという考えに全く揺らぎはない」と述べ、首相在任中の実現に改めて意欲を示した。
改憲のスケジュールについては「期限ありきではない」とした上で、「まずは(20日召集の)通常国会の憲法審査会の場において、令和の時代にふさわしい憲法改正原案の策定を加速させたい」と強調した。
また、首相は、米軍がイラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」のスレイマニ司令官を殺害したことに関し、「中東地域が緊迫の度を高めており、現状を深く憂慮している」と表明。「事態のさらなるエスカレーションは避けるべきで、全ての関係者に緊張緩和のための外交努力を尽くすことを求める」と語った。その上で、先月に閣議決定した海上自衛隊部隊の中東・オマーン湾などへの派遣方針に変更がないことを明らかにした。
また、首相は内閣の看板政策である全世代型社会保障制度の構築について、「内政面で政権にとって最大のチャレンジだ」と位置づけ、実現に向けて全力を挙げる考えを強調した。日朝首脳会談については、「最も重要な拉致問題の早期解決に向け、
金正恩
( キムジョンウン ) (朝鮮労働党)委員長と条件なしで直接、向き合う考えだ」との意向を改めて示した。
一方、首相主催の「桜を見る会」を巡る問題については、「様々な批判があることは十分に承知している。今後も丁寧に対応していきたい」と述べた。