令和初の正月休みが終わり、官公庁や企業などで6日、仕事始め式があった。兵庫県宝塚市では、バブル崩壊後の就職難を経験した「就職氷河期世代」を対象にした職員採用試験に合格した4人に辞令が交付された。東京五輪・パラリンピック開幕を控える日本オリンピック委員会(JOC)など、各組織のトップも2020年の抱負を語り、新たなスタートを切った。
宝塚市役所では、幹部職員に対する仕事始め式があった。その後、就職氷河期世代を対象にした職員採用試験に合格した4人に辞令交付。市民税課に配属される吉川朋さん(41)は、「4人とも就職難などの困難に直面してきた。それぞれが培ってきたものを生かし、市民に寄り添う行政マンになれるよう力を尽くしたい」と決意を述べた。
宝塚市は、就職氷河期世代を支援するため正規職員への採用を決め、2019年9~11月に試験を実施。約1600人の受験者の中から、40代の男女4人が400倍超の難関を突破して合格した。採用は1月1日付。
辞令交付式では、中川智子市長が1人ずつに辞令を手渡し、「苦労が報われる社会にするのが行政の仕事。みなさんの苦労がきっと生きると思います」と激励した。【土居和弘】