ゴールデン・グローブ賞発表 最高峰に「1917 命をかけた伝令」

米アカデミー賞の前哨戦といわれる第77回ゴールデン・グローブ賞(ハリウッド外国人記者協会主催)の授賞式が5日、米西部カリフォルニア州ビバリーヒルズのホテルであった。最高峰の作品賞(ドラマ部門)は、第一次世界大戦中の英国兵士の1日を描いた映画「1917 命をかけた伝令」が受賞。サム・メンデス監督は監督賞にも選ばれた。また、格差社会をコメディータッチで描いたポン・ジュノ監督の「パラサイト 半地下の家族」が韓国映画で初めて外国語映画賞を獲得した。
ミュージカル・コメディー部門の作品賞は、1969年の米ハリウッドを舞台にしたクエンティン・タランティーノ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」が受賞。助演のブラッド・ピットさんも同部門の助演男優賞に選ばれた。
一方、夫婦の離婚問題がテーマの「マリッジ・ストーリー」(ノア・バームバック監督)や、米マフィア社会の人間模様を描いた「アイリッシュマン」(マーティン・スコセッシ監督)など、米配信大手ネットフリックスの作品がノミネート数で全70のうち17を占めていたにもかかわらず、受賞はローラ・ダーンさんの助演女優賞のみだった。
1917は2月14日から日本で全国公開。昨年5月の仏カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールも受賞したパラサイトの全国公開は1月10日。日本作品や日本人は候補に入らなかった。【ビバリーヒルズ福永方人】