飯綱高原スキー場、今季で閉鎖へ 長野五輪会場 運営事業者の応募なく

1998年長野五輪の会場だった飯綱高原スキー場(長野市富田)が今季いっぱいで閉鎖する見通しになったことが7日、市への取材で明らかになった。同スキー場は民営化を目指し、昨年11~12月に運営者を公募していたが、応じた事業者が無かった。市は再公募をしないため、今季限りで55年の歴史に幕を閉じる。【島袋太輔】
市観光振興課などによると、同スキー場は65(昭和40)年に開業。約60ヘクタールに10コース(計6740メートル)が整備されている。市街地から車で30分程度と最も近いスキー場として市民に親しまれてきた。営業開始から5年間は市直営だったが、その後は市開発公社に業務委託した。2006年に指定管理者制度が導入されても同公社が運営を担ってきた。
ピーク時の84年度は23万2900人が訪れた。長野五輪フリースタイルスキー・モーグルの会場にもなり、里谷多英選手が金メダルを獲得した。一方、近年はスキー客が減少し、雪不足にも悩まされていた。15年度は41日間しか営業できず、過去最低の1万8777人を記録。18年度も約2万9000人にとどまった。
直近10年間で、市は毎年平均で約1億円を補(ほてん)する中、民間譲渡を決定。昨年11月20日から12月27日まで、施設やリフトの売却額を「0円以上」に設定し、事実上無料での引き渡しを公募していた。敷地の約7割が国有地のため、約3億2000万円かけてリフトの撤去や植樹など原状回復し、国に返還するという。