2018年7月の西日本豪雨で甚大な浸水被害を受け、仮設校舎での授業を続けていた岡山県倉敷市真備町地区の同市立川辺小が8日、元の校舎で3学期の始業式を開き、約1年半ぶりに児童たちの笑顔が戻った。同地区で被災し、校外の仮校舎で授業をしていた三つの小中学校のうち、元の校舎に戻るのは川辺小が初めて。
川辺小の校舎は豪雨で校舎1階や体育館が浸水した。18年9月に同市の連島東小や幼稚園の空き教室を借りて授業を再開。10月には近くの薗小の校庭に建設されたプレハブ校舎に移り、卒業式や入学式は体育館を借りて行ってきた。改修工事が順調に進んで当初予定の3月末より早く元の校舎に戻ることになり、19年末にボランティアの手も借りて引っ越しを終えていた。
この日は、多くの児童が徒歩で登校し、玄関先では地域住民が倉敷市で栽培されたスイートピーを手渡した。始業式では本多卓郎校長が「地域や全国からの応援に応えるのは、君たちの笑顔。仮設の校舎で頑張って成長した姿を、この川辺で見せてほしい」と呼びかけた。式の最後には、児童たちが体育館の2階から将来の夢を書いた紙飛行機を飛ばした。
休み時間には、校庭を元気に走り回る児童たちの声が響いた。6年の草地紗妃さん(12)は「校舎の3階に上がった時、『前もここで勉強していたな』と懐かしくなった」と感慨深げ。被災後に入学し、本来の校舎で初めて授業を受ける1年の池上乙芭(おとは)さん(7)は「プレハブ校舎より使いやすくてきれい。3学期は足し算引き算を頑張りたい」と目を輝かせていた。【戸田紗友莉】