自殺職員、月149時間残業=「心理的負荷原因に」―北海道標津町

北海道標津町の男性職員が自殺したのは、直前1カ月間の残業が149時間に達し、公務による心理的負荷のため睡眠障害などに陥ったことが原因とする報告書を、町が調査を依頼した弁護士が9日までにまとめた。
自殺したのは町商工観光課職員だった鈴木雄大さん=当時(24)=。昨年7月24日、町内の橋の下で遺体が発見された。道警は自殺と判断し、町が弁護士に調査を依頼していた。
報告書によると、手当の計算に使用する時間外勤務命令簿では、鈴木さんの同年5月の時間外勤務は45時間、6月は53時間となっていた。しかし、退勤時刻から計算した結果、死亡直前の1カ月間の時間外勤務は約149時間で、直前2カ月間の平均も約146時間に上っていたことが判明。「過労死ライン」の月100時間を大幅に上回っていた。
金沢瑛・標津町長は「調査結果を真摯(しんし)に受け止め、二度とこのような事態を招くことがないよう、改善の具現化に向けて取り組んでいる」とコメントした。