お遍路に手作り巾着袋とおにぎり 「四国おもてなし感激大賞」 高知・土佐清水の民宿

四国4県の観光協会でつくる四国観光協会連合は、観光客の声を基に評価の高い観光事業者などを表彰する「四国おもてなし感激大賞2019」に、高知県土佐清水市足摺岬の「民宿田村」を選んだと発表した。お遍路参りで早朝に出発する宿泊者に手作りの巾着袋に入れたおにぎりを手渡す温かいもてなしが評価された。準大賞には残りの3県から各1団体が選ばれた。【稲生陽】
今年で4年目の取り組みで、観光客から推薦があった68件の中からもてなしのレベルや工夫などを審査。準大賞には吉野川で遊覧船やホテルなどを運営する「大歩危峡観光遊船」(徳島県三好市)▽JR四国伊予大洲駅(愛媛県大洲市)▽コミュニティーバスを運行する香川県三豊市――がそれぞれ選ばれた。
大賞の民宿田村では、お遍路客向けに古い着物をほぐして一つずつ手縫いした巾着袋に入れたおにぎりを昼の弁当として手渡すサービスを続けている。主人の松田正俊さん(59)は客を車で観光案内したり、海釣りに付き合ったりもするという。1年半前に義父母から経営を引き継いだ松田さんは「お客さんが楽しんでくれれば自分も楽しい。特別に何かしているというつもりはなく、これからも自然体を心がけたい」と話した。
8日に徳島市であった表彰式には大歩危峡観光遊船の大平修司社長(38)が出席。同社は外国人観光客が激減した東日本大震災(2011年)の数日後に訪れた台湾人客が次々と募金に応じるのを見て、近年は外国人客の宿泊部屋に折り鶴を付けたメッセージカードを届けるなど外国人向けサービスにも力を入れているという。大平社長は「少しでももてなしの心を伝えたいと続けている。賞に恥じないよう、これからも頑張りたい」と笑顔を見せた。