深海ザメ「ラブカ」捕獲後に死す 生態不明、標本にして研究へ 和歌山・串本

和歌山県串本町有田の串本海中公園の水族館に16日、深海ザメ「ラブカ」が持ち込まれた。体長約1・3メートル、体重約5キロの雄で、生きた状態で同館に持ち込まれたのは初めてだったが、17日午前に死んだ。今後、県立自然博物館(同県海南市)で標本にし、研究に役立てるという。
ラブカは古代のサメの形状をとどめ、濃い灰色でヒダ状のエラや鋭い歯に特徴がある。静岡県の駿河湾などで捕獲例があり、和歌山県では約30年前、那智勝浦町付近で水揚げされた記録が残っている。
今回は漁師が熊野灘の水深約550メートル付近から釣り上げた。深海から引き上げる途中で死んでしまうことが多く、このラブカも水族館に運ばれた時には衰弱していたという。
吉田徹副館長(37)は「詳しい生態も不明で、わずかでも生きている状態で展示できたのはよかった。貴重な生物で、事例を今後の飼育などに生かしたい」と話した。【最上聡】