せっかくの「ラグビー人気」に水を差す裏切り行為だ。
一般社団法人「埼玉県ラグビーフットボール協会」の口座から現金を着服したとして、元パート職員の寺内めぐみ容疑者(52)が16日、業務上横領の疑いで埼玉県警捜査2課に逮捕された。
2017年6~9月にかけ、寺内容疑者は同協会の預金口座から熊谷市内のATMで5回にわたり、現金約114万円を引き出し、そのうち約40万円余りを高級ブランドバッグの購入に使い、残りを生活費などに私的流用していた。
18年12月末の決済処理で売上金の収支が合わず、900万円以上の使途不明金が判明。協会関係者は同月中旬、ヘルニアで入院していた寺内容疑者のもとを訪れ、問いただしたものの関与を否定し、19年1月30日付で退職した。
「16年、協会が社団法人化した際、パート職員として採用しました。経理の仕事を手伝ってもらっているうちに、任せきりになってしまった。服装が派手になったとか生活ぶりが変わったとか、そんな印象はまったく感じられなかった。事件発覚後、何回追及しても『分かりません』の一点張りで、動揺した様子も見られなかった。ところが昨年4月になって、多額の使途不明金が発覚したことがメディアで報じられた。それで本人も観念したらしく着服を認めたため、昨年8月、刑事告訴しました」(協会関係者)
寺内容疑者は18年8月、「熊谷人図鑑」というネット番組に出演し、19年9月開催のラグビーワールドカップの宣伝をしていた。
番組によると寺内容疑者は東京都世田谷区出身。行田女子高を卒業後、製造業の事務員を経て協会に就職。3人の息子のうち、次男と三男が高校時代からラグビーに打ち込んでいたという。
「息子の食べる量が多く、タッパー弁当は1キロを超えています。パソコンに弱いオバサンですが、頑張ります」と話し、ラグビー協会の活動内容の紹介や協会への寄付金の協力を呼び掛けていた。
現金が引き下ろされていたのは、イベント開催など、ラグビーの普及に使われる県からの補助金口座。そんなところからチョロまかした金で飯を食わせてもらっていたとしたら、家族も複雑な心境だろう。