新潟県営住宅の階段踊り場にクマ 麻酔銃3発で駆除

21日午前7時半ごろ、新潟県見附市今町2の県営今町住宅B棟の階段で「クマがうずくまっている」と住民から110番があった。見附署などによると、クマは体長約1メートルの成獣とみられ、5階建て住宅の4~5階の間の階段踊り場でうずくまっていた。人に襲いかかることはなかったが、市などが住民に部屋の中で待機するよう呼びかけ、けが人はなかった。
約4時間半後、市が委託した業者が、はしご車から階段の窓ガラスを割り、麻酔銃2発を撃ったが、まだ動いていたため3発目を命中させ、クマは死んだ。麻酔が致死量に達したとみられる。現場はJR信越線の見附駅から北西約2キロの、学校や幼稚園もある住宅地。
市市民生活課の担当者は「この時期に住宅街でクマが出没するのは極めて珍しい。暖冬の影響で冬眠が遅れた可能性もあるのかもしれない、詳しいことはわからない」としている。市内では今年度、23件のクマの目撃情報が寄せられている。【北村秀徳】