茨城県は22日、茨城空港(小美玉市)とJR東京駅を結ぶ直行バスの運行会社への補助金を2019年度限りで廃止する方針を明らかにした。代わりに、空港と県内を結ぶバス路線などを対象にした補助金を新設する。空港の利用客に、まずは県内で消費してもらいたい考えがある。
大井川和彦知事が22日の定例記者会見で、補助金の廃止と新設を表明した。知事は「外国からの利用客が地元で消費することなく東京に行っている懸念がある。県民の税金で、(東京を観光する人の)補助をするのは問題がある」と指摘。関東鉄道は取材に対し「今後の対応を県などと検討している」とした。
新設する補助金は、20年度当初予算案に関連経費を盛り込む方向で検討している。空港と結ぶバス路線は、観光地の周遊や鉄道の駅などが想定されるが、詳細は今後検討するという。
県は茨城空港が開港した10年以降、バスを運行する関東鉄道に対し、補助金を支給してきた。昨年度は約7500万円を支給。主として、観光で東京を訪れた外国人客に、茨城空港を利用してもらう狙いがあった。
バスは高速道路を走行するが、運賃は補助金の後押しを受け、航空便利用客が片道500円、それ以外は1530円と安価に設定されている。現在は1日最大8往復運行し、18年度には年間約11万8000人が利用した。同年度に茨城空港を利用した約76万人のうち、約15%が乗った計算になる。
県の補助金が廃止されれば、バス運賃の値上がりや減便につながる恐れがある。ただ、大井川知事は茨城空港の利用者数には「ほとんど影響ない」との見方を示した。【太田圭介、庭木茂視】